岸田内閣支持率21% 旧民主・菅政権以来の水準 毎日新聞世論調査

岸田内閣支持率21% 旧民主・菅政権以来の水準 毎日新聞世論調査

 毎日新聞は18、19の両日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は21%。これまで岸田内閣としては最低タイだった10月14、15日実施の前回調査(25%)から4ポイント下落し、過去最低を更新した。調査方法が異なるため単純比較はできないが、歴代政権で支持率21%は旧民主党・菅直人政権末期の2011年8月(15%)以来の低い水準となる。不支持率は10月調査比6ポイント上昇の74%。岸田内閣としては過去最高で、不支持率が70%台となるのは麻生内閣時代の09年2月(73%)以来、14年9カ月ぶり。

【グラフ】内閣支持率、6月に急落 続く下降傾向

 総合経済対策に盛り込まれた所得税・住民税の1人当たり計4万円減税への厳しい評価や、副大臣、政務官の相次ぐ辞任が影響した可能性がある。

 年代別の内閣支持率は、70歳以上は3割強だった一方、18~29歳、30代、40代、50代、60代は1割台にとどまった。

 所得税・住民税減税を「評価しない」と答えた人は66%に上り、「評価する」の22%を大きく上回った。低所得世帯向けに7万円を給付する方針も「評価しない」が60%で、「評価する」は30%にとどまった。

 9月の内閣改造後、東京都江東区長選を巡る公職選挙法違反事件に関与したとして柿沢未途副法相が辞任するなど、計3人の副大臣、政務官が交代した。首相の任命責任について「大いに責任がある」と答えた人は56%、「ある程度責任がある」は30%で、計86%の人が責任があると回答した。「あまり責任はない」は8%、「全く責任はない」は3%だった。

 岸田文雄首相にいつまで首相を続けてほしいと思うか聞いたところ、最多は「早く辞めてほしい」の55%だった。「来年9月の自民党総裁任期まで」は28%で、「できるだけ長く続けてほしい」は8%にとどまった。「わからない」は9%。同じ質問をした9月調査時に比べ、「早く辞めて」は4ポイント上昇、「できるだけ長く」は4ポイント下落した。

 政党支持率は、自民党24%(前回23%)▽日本維新の会14%(同13%)▽立憲民主党9%(同11%)▽れいわ新選組7%(同5%)▽共産党6%(同4%)▽国民民主党5%(同5%)▽公明党3%(同4%)▽参政党2%(同3%)――などで、「支持政党はない」と答えた無党派層は26%(同27%)だった。

 調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯471件・固定561件の有効回答を得た。【小田中大】