国慶節・中秋節の大型連休中、山東省済寧市梁山県の水泊梁山風景区には、延べ1000人規模の研学(けんがく)旅行団が訪れた。「没入型のショーやNPCとのインタラクションなど、新しい遊び方で体験の満足度が一気に上がりました。歩きながら知識も増えて、とても意義がありました」。河北省から訪れた観光客の石夢璇(シー・モンシュエン)さんはこう語った。
連日、梁山県は国慶節・中秋節の連休に合わせて、「好漢と歩く研学旅行」をテーマにしたイベントを展開。全国各地から研学チームがこの文化の沃土に足を踏み入れ、歴史の肌理に触れ、文明の力を体感している。
水泊梁山風景区では、江蘇省から来た約1000人の小学生がいち早く研学プログラムを開始した。午前9時30分、景区広場では演目『好漢迎賓』が定刻どおり上演され、斗笠をかぶり古装をまとった「梁山好漢」たちが武器を手に登場。力強い型(かた)の連続に、客席の児童からは歓声と拍手が沸き起こった。公演後、好漢たちは研学の“先生”となり、『水滸伝』の登場人物像を解説しながら、児童に武術の動きを教える。ひとつひとつの所作を通じ、子どもたちは中華武術の魅力を体験した。
曲がりくねった山道の木製遊歩道を登る途中、研学の先生は『水滸伝』に描かれた物語を子どもたちに丁寧に語って聞かせた。忠義堂に到着すると、子どもたちは風化して斑(まだら)になった梁柱にそっと触れ、堂前に並ぶ十八般兵器に視線を集中させた。「本に出てくる『丈八蛇矛』って、本当にこんなに長いんだ!」。子どもたちは兵器の周りに集まり、水滸の英雄像を思い描きながら興奮気味に語り合った。
「これまでは子どもたちが『水滸伝』を読むと、文字から想像することが中心でした。しかし今は、実際に文化の現場に入り、目で見て、手で触れ、声で伝えているのです」。水泊梁山風景区で研学を担当する楊金(ヤン・ジン)氏は、目の前の光景に感慨深い表情を見せた。楊氏によると、水滸の英雄物語と忠義文化を深く融合させたこの研学モデルは、教科書と現実の隔たりを打ち破り、抽象的な文化を“感じられ、触れられるもの”へと変えているという。
一方、180人の小学生で構成される別の研学チームは、梁山県大路口鎮の賈堌堆(ジャーグードゥイ)農家寨景区を訪れ、「儒風潤人——詩礼伝家の旅」を体験した。「見てください、これが今作った陶芸作品です!」。臨沂市から来た小学4年生の劉謹之(リウ・ジンジー)さんは、自作の壺を掲げて嬉しそうに披露した。壺の胴には「礼」の文様がひときわ目を引く。
景区内では、ガイドが龍山文化の起源や陶芸焼成技術の変遷を説明し、孔子の「工欲善其事,必先利其器(事を成し遂げたければ、まず道具を整えるべきだ)」という思想も織り交ぜながら解説した。生き生きとした歴史エピソードの数々によって、子どもたちは賈堌堆に根付く龍山文化の“過去と現在”をより深く理解したという。景区スタッフによれば、研学活動の開始以来、ここは延べ2000人を超える“小さな来訪者”を受け入れており、梁山の研学旅行における人気スポットとなっている。
「先生から梁山には特別な文化があると聞いていましたが、今日は孔子の思想も学べて、陶芸もできて、本当に収穫が大きかったです!」。子どもたちは額の汗をぬぐいながら感想を語った。研学の過程では、礼楽の要素を取り入れたキャンプファイヤーにも参加し、梁山炒鶏(炒め鶏)や糊粥(とろみ粥)などの名物も味わった。手を動かす体験と味覚の楽しみを通じて、伝統文化との距離を縮めた。
現在、梁山県は水滸名著の研修ルートや龍山文化体験など、複数の特色あるコースを整備している。今後は、儒家文化のカリキュラム内容をさらに充実させ、関連施設を改善し、より多くの子どもたちが梁山の研学旅行を通じて知識と成長を得られるようにしていくとしている。
(郭焕丽 侯冬琪)