山東省梁山:「5G+AI」で内河スマート港の新たなベンチマークを構築

梁山港は、京杭大運河における重要なハブ港として、魯西南地域の物流コア拠点に位置する。「北の石炭を南へ運ぶ(北煤南運)」の主要な集散地であると同時に、山東省が長江デルタ地域と連携するための水上貿易の玄関口でもある。近年、内河航運のスマート化転換が加速する中、従来型の港湾は作業効率の低さ、データ流通の不円滑、安全監督の難しさといった課題に直面しており、新世代の情報技術で発展のボトルネックを打開することが急務となっている。山東移動(China Mobile Shandong)は5G、AIなどの技術を活用し、「スマート梁山港」を構築。内河の大型港湾にデジタル知能(数智)の新たな活力をもたらしている。

5G専用ネットワークを基盤に、港の「神経網」を貫通。
山東移動はインフラ高度化から着手し、梁山港の重点エリアである石炭貯蔵シェルター(煤棚)に港区向け5G専用ネットワークを導入した。これにより、港全域をカバーする高信頼・低遅延の情報伝送ネットワークを構築し、港に「デジタル高速道路」を敷設した形となる。このネットワークを基盤に、煤棚内の港湾機械、搬送システム、監視端末などが全面接続され、作業データの収集・伝送は「秒単位」のレベルへ移行。石炭の積替え業務における全プロセスのリアルタイム監視とインテリジェントな配車・指令(スケジューリング)の土台を固めた。

AI+RPAの協働で、業務の「効率ボトルネック」を解消。
梁山港では、業務データが複数システムをまたいで流通しにくいこと、手入力に時間を要することが課題となっていた。これに対し、梁山港は山東移動と連携し、AI大規模モデル(大模型)とRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を革新的に導入。港のスマート管理センターに「知能の中枢」を実装し、山東省内で初めてAIと港湾・航運業務を組み合わせて活用する港となった。データ処理では、AI大規模モデルが自然言語処理能力を活かし、船舶メッセージや貨物リストなどの非構造化データを自動解析。従来は6人の担当者が24時間体制で整理していた情報が、現在はRPAにより10分ごとに自動整理できるようになり、精度も大幅に向上した。RPAロボットは「デジタル社員」として、貨物輸送情報や通関データを自動取得し、倉庫・物流など各種システムへ正確に書き込み、煩雑な「手作業のコピー&ペースト」を一掃。港湾管理の効率は質的に飛躍した。

5Gで人員測位を高度化し、港区の「安全防護網」を強化。
梁山港は敷地が広く、人員管理が複雑という特性がある。山東移動は5Gネットワークの優位性を活かし、高精度の人員識別・測位管理システムを構築。電子フェンス技術と組み合わせることで、危険区域・立入制限区域への侵入などの異常行動をインテリジェントに早期警告する。さらに、転倒や長時間の静止といった異常が発生した場合、システムは直ちにアラートを発し、指揮センターへ情報をプッシュ通知。迅速な対応と救援を可能にし、安全事故の発生率低減に寄与している。港の安定運営に向けた強固な「スマート防衛線」を築いた。
(張善鋭)