近年、梁山県は「農村産業の活性化」と「農民所得の持続的増加」を総合目標に掲げ、食用きのこ産業の基盤と資源優位性を十分に発揮し、標準化生産、規模化発展、ブランド化推進、科学技術による支援といった分野に重点的に取り組んできた。食用きのこ特色産業を全力で育成・拡大し、農村産業振興を力強く推進している。
標準化生産を堅持し、「品質きのこ」を育成。
梁山県は食用きのこ生産の実情に即して、2022年の省農業重大技術協同普及推進計画「食用きのこ(キクラゲ、長根菇)菌床(菌包)標準化生産の重要技術」に関する現地視察研修・推進会議を受け入れ開催し、主導品種および重点普及技術の普及・適用を着実に進めている。同県は「企業+合作社+基地+農家」モデルを採用し、標準化栽培基地の整備を推進。県全体の栽培面積は500万㎡を超え、年間生産量は生鮮きのこ5万トン余、乾燥きのこ420トン余、菌床(菌包)6.83万トンに達する。黒皮鸡枞菌(ハイケイジソウタケ/黒皮鶏枞菌)やキクラゲなど10種類以上を栽培し、栽培基地25カ所を育成。全国食用きのこ工場化生産モデル県などの称号も獲得している。
規模化発展を堅持し、「成長きのこ」を育成。
梁山県は累計2.2億元を投融資し、産業集積・企業集約・開発の集約化を特徴とする食用きのこ産業パークを整備した。2024年には、众成菌业(Zhongcheng Mushroom Industry)のキクラゲ菌床(菌包)標準化生産工場(6300㎡余)を整備し、菌包生産ライン2本を新設、菌包の年間生産能力を3000万包増加させた。さらに黒皮鸡枞菌の菌包標準化生産基地2カ所を新規着工し、ヒラタケの工場化生産基地1カ所を新たに計画している。現在、同県では館驿鎮を中心とする工場化栽培の高効率モデル園区、韓垓鎮を中心とするキクラゲ産業園区、韓岗鎮の瑞芝生物を代表とする生産・加工基地が形成され、省級の高効率特色農業プロジェクトの実施を担っている。省級農業科学技術園区1カ所、省級重点龍頭企業1社、市級重点龍頭企業4社を育成し、年間生産額は3.2億元以上に上る。
ブランド化を堅持し、「名品きのこ」を育成。
梁山県は「済寧礼飨」「黄河農耕・梁山良品」「斉魯農超」などの農産物展示・販売プラットフォームを活用し、食用きのこブランドの宣伝・プロモーションを強化している。遠洋農業が生産する「魯蕈」ブランドの食用きのこは、山東省の農産物有名企業ブランドおよび全国の「名特優新」農産物に認定された。众成菌业の「众成」ブランド黒キクラゲ・玉木耳(白系キクラゲの一種)および遠洋農業の「魯蕈」ブランド鸡枞菌は、グリーン食品認証を取得している。梁山県では4製品が「済寧礼飨」カタログに選定され、瑞芝生物は国家級ハイテク企業に認定。遠洋農業、众成菌业はいずれも山東省ハイテク企業に認定された。
科学技術による支援を堅持し、「実力きのこ」を育成。
梁山県は企業が省・市の農業科学院、山東農業大学などの研究機関と深く連携することを奨励し、研究開発投資の拡大と科技成果の実用化(社会実装)を推進している。現在までに、山東省科学技術進歩賞を1件、済寧市科学技術進歩賞三等賞を4件獲得。省級以上の研究プロジェクト5件を実施し、累計130件以上の特許を取得している(うち発明特許45件、実用新案特許80件)。さらに、済寧市食用きのこ工程技術研究センター、済寧市薬用きのこ工程技術研究センターをそれぞれ1カ所認定している。
山東省の特色産業「全産業チェーン」高度化・効率化の試行事業および高効率特色施設農業などのプロジェクト支援を踏まえ、梁山県は「一次産業の品質向上を固め、二次産業の拡張で発展を図る」という方針の下、全国最大級の鸡枞菌菌包生産基地としての優位性をさらに発揮していく。具体的には、デジタル化・標準化・工場化を一体化した黒皮鸡枞菌菌包生産工場の整備、ヒラタケ工場化栽培の新モデル開拓とスマート化・自動化生産ラインの構築、食薬用きのこの新製品開発と霊芝飲料の新生産ライン1本の導入を進める。また、山東農業大学や東北林業大学などと連携し、粉木耳、秀珍菇(ヒラタケ類の一種)、羊肚菌(モリーユ)、竹荪(タケハタケ)など新品種を導入し、梁山県の食用きのこ品目を一層充実させ、産業生産額の増大と産業チェーンの延伸を図るとしている。