鴨川メガソーラー、未許可の森林で伐採 工事、一時停止に

鴨川メガソーラー、未許可の森林で伐採 工事、一時停止に

 鴨川市田原地区で開発が進む大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を巡り、事業者のAS鴨川ソーラーパワー(東京)は30日までに、工事を一時停止すると発表した。28日に行われた千葉県の視察の際に、許可を得ていない森林で「誤伐採が確認された」ことが理由としている。熊谷俊人知事は30日の定例記者会見で「許可条件に違反する伐採が見つかった」と述べた。

 県によると、森林法に基づく開発を行う際に事業の敷地内でも保存が求められる「残置森林」の一部で、伐採が見つかった。県は同社へ、工事の中止と復旧を求める行政指導を行った。事業者には、伐採された森林の再生を求める。

県は専門家からの技術的助言をもらうことを目的に、早期に有識者会議を設置するとした。現地調査の回数を増やすなど、モニタリングも強化する。

 熊谷知事は「遺憾だ。原状回復をしっかりしていくかを厳しく見ていく必要がある」と強調。また、事業者が行政指導に従わない場合は「最終的には県として森林法に基づく中止命令などの行政処分も可能になる」と述べた。

ドローンで空撮したメガソーラーの工事現場=19日、鴨川市(鴨川の山と川と海を守る会提供)