9月27日夜、曲阜尼山の夜空に「大哉孔子 和合共生」というテーマが響き渡った。2025中国国際孔子文化祭の開幕は、文化の祭典であるだけでなく、思想の集結でもある。それは2500年の時空を超えて、孔子学説に宿る古き智慧を現代人類運命共同体を構築する貴重な資源へと転換し、中華文明がグローバルな課題に立ち向かう独特の視点と深遠な力を見せつけた。

「和合共生」は儒家思想の深い沃土に根ざしている。孔子は「和を貴しとなす」「和而不同」を提唱し、差異の中から調和を求め、交流を通じて共生を実現することを強調した。この理念は中華民族が人間関係や国際関係を処理する歴史的遺伝子であるだけでなく、複雑多岐にわたる現代世界に中華文明が提供する良薬でもある。孔子の「己所不欲、勿施于人」という黄金律や「四海之内皆兄弟也」という広大な胸襟は、異なる国家・民族・文明が如何にして隔たりを超越し、平和共存・共同発展を実現するかを指し示している。
今回の文化祭はまさにこの理念の生き生きとした実践である。儒家文化の発祥地である山東省は、文化の創造的転換と革新的発展を推進する使命を自ら担い、産業協力を深化させ、交流プラットフォームを構築し、ガバナンス革新を強化することで、「和合共生」の理念を具体的な行動計画に転換することを目指している。

活動の国際的要素が特に際立ち、とりわけ「孔子と共に学び旅」やグローバルZ世代コンテストの展示を通じて、若い世代の心に理解と友情の種を蒔くことに力を入れており、「和合共生」の未来は青年、交流、教育にかかっていることを予示している。
「孔子は偉大なり」というその「偉大さ」は、思想が時空を超え、古今を通じて新しく輝くことにあり、「和合共生」のその「尊さ」は、道筋が包容的で開放的であり、運命を共にすることにあり。2025中国国際孔子文化祭は灯台のごとく、より公正で合理的なグローバルガバナンスシステムの構築、人類の美しい未来への追求という旅路において、古き東洋の知恵が依然として輝かしい時代の光を放っていることを我々に示唆している。和合の心を堅持することのみが、共生の道を歩み、より平和で調和で睦まじい世界の新たな図景を共に切り開くことができるのだ。

開幕式では、第20回ユネスコ孔子教育賞の授賞式が行われ、「孔子と学び旅」シリーズイベントがスタートし、「私の目に映る孔子」グローバルZ世代の画像・動画ショートムービー募集活動の成果が展示されました。また、演劇シーンのパフォーマンスも上演され、儒家文化の深い内包と現代的価値を体現し、孔子の物語や中国の物語を世界に生き生きと語りかけました。
2025年中国国際孔子文化祭は山東省人民政府、文化観光部、中国UNESCO全国委員会が主催し、引き続き山東省曲阜市のメイン会場と浙江省衢州市のサブ会場で共同で孔子を祭礼し、国際的特色を強調するとともに、正統性と革新を堅持し、文化観光の融合を深化させ、中華文化の伝播と文明交流・相互学習における役割をより発揮させることを目指している。
通信員:高東起 韓婷