11月21日早朝、梁山第一中学の高校2年6組の教室から朗々とした朗読の声が響いていた。朝日が壁に映し出す陳仁広(チェン・レンガン)の影は、教科書を手に机に向かって朗読する姿そのものだ。背筋はまっすぐ伸び、凛としている。
つい3カ月前まで、身長180センチのこの少年は「背が高いことの悩み」を抱えていた。「身長180、机は低くて前かがみ。ちょっと油断すりゃ、背中は丸まり、まぶたは垂れる」。これは彼が自作した口上で、高身長の生徒たち共通の悩み――机が低く、脚が伸ばせず、背筋も伸ばせないため、授業を1コマ受けるだけで全身がつらくなる――を言い表している。
ところが今年の秋学期、新学期初日、彼は思わぬ変化に気づいた。机が3センチ「高く」なっていたのだ。「脚が伸ばせるようになって、腰も背中も自然とまっすぐになる」。陳仁広とクラスの背の高い数人の生徒は、これまで通路側に出しがちだった足を、ようやく机の下に収められるようになった。
「今の子どもたちは栄養状態が良く、背の高い子が増えています。現在、高校で統一基準として配置されている机の高さは78センチで、高身長の生徒には適しにくいのです」。梁山県教育・体育局の党組メンバーで、教研センター主任の黄香雨(ホアン・シャンユー)はこう語る。
2025年、梁山県の高校在校生のうち、身長が180センチを超える生徒は2376人に上り、ほぼ6人に1人の割合となった。専門家の提言によれば、身長180センチ以上の生徒には高さ81センチの机が必要だという。
今年、梁山県は「高校の机・椅子の適合度向上」を民生実事プロジェクトに位置づけ、身長180センチ以上、ならびに一部の180センチに近い高校生を対象に、高さ81センチの“大型”机を2658セットへ更新した。交換で外された机・椅子も遊休化させることなく、中学校の机・椅子の補充・更新に回している。
「目立たない3センチですが、子どもたちの背筋を伸ばし、教育に温かみをもたらしました」。保護者の馬徳光(マー・ダーグアン)はこう話す。息子の馬文遠(マー・ウェンユエン)は中学3年の時点で身長181センチに達し、今年高校2年になった。学校が高い机に替えてから、子どもの姿勢がいつの間にかずいぶん良くなったという。
国語教師で担任の張喆(ジャン・ジャー)氏は、さらに細かな変化を見ている。以前は背の高い生徒が字を書く際、体をねじった姿勢になりがちで、書いた文字も斜めに上へ流れるように崩れていた。今では座り方が整い、字もずっと丁寧になり、答案の“巻面点”(筆跡・体裁点)まで上がったという。(馬扶坤)