富山湾の海底で長さ500m、幅80m斜面が崩壊…海保調査「能登半島地震で崩れた可能性」

富山湾の海底で長さ500m、幅80m斜面が崩壊…海保調査「能登半島地震で崩れた可能性」

 海上保安庁は24日、能登半島地震後に富山湾の海底地形を調査した結果、富山市沖約4キロの海底で、長さ約500メートル、幅約80メートルにわたって斜面の崩壊が確認できたと発表した。震源から約80キロ離れた富山市では地震直後に津波が観測されており、地震に伴う斜面崩落が原因の可能性がある。

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 海保の測量船「昭洋」が15~17日、超音波を用いて海底地形を調査し、国土交通省が調べた2010年時点の地形と比べると、水深260~330メートル付近の海底で、約50万立方メートル(東京ドーム0・4個分)の土砂が崩れていることが確認できた。海保の担当者は「海底でこれほどの変化が起きるのは珍しく、能登半島地震で崩れた可能性がある」と説明。政府の地震調査委員会に報告する予定。

 気象庁によると、富山市の検潮所では1日の地震発生の3分後に第1波を観測。より震源に近い石川県七尾市では第1波到達が27分後で、研究者らは、地震で誘発された海底地滑りで別の津波が発生した可能性を指摘している。