山東省梁山県:伝統的な工場が成長の「加速度」を生み出す

山東省のケーリー重工(山東凱利重工)の生産工場では、ナイジェリア向けに輸出される大型ダンプ・セミトレーラー245台が出荷を待っている。これらの車両は、西アフリカのインフラ建設に伴う輸送ニーズに合わせて特別に設計されたもので、フレームには重い荷重や衝撃を受けても変形しにくい鋼材を採用。さらに、現地の凹凸の多い道路事情に合わせてサスペンションシステムを特別に調整し、高い耐摩耗性と優れた積載性能を兼ね備えている。

「当社は差別化競争を重視しています。技術スタッフをアフリカに派遣し、現地の道路状況や積載の実態を調査しました。西アフリカでは道路環境が複雑で、重量物輸送も頻繁に行われるため、その特徴に合わせてフレーム構造やサスペンションシステムなどを全面的に最適化しました。サスペンションだけでも設計案を3回変更しています」と、同社の呉則棟副総経理は話す。

こうした地道な取り組みの成果により、ケーリー重工の輸出先は、当初のアフリカ13カ国から、中東、東南アジア、中南米などを含む42の国・地域へと拡大した。今年に入ってからも輸出は力強く伸びており、第1四半期の輸出台数は1560台、第2四半期には2420台まで増加した。

ケーリー重工は2020年、山東省済寧市梁山県に進出した。同社の急成長を支えているのが、地域に根付く強固な産業基盤と充実したサプライチェーンである。梁山県には部品関連企業386社が集積し、年間生産能力は1800万点(セット)に達する。車軸、リーフスプリング、ブレーキチャンバー、ワイヤーハーネスなど幅広い製品をカバーし、現地調達率は70%を超えている。今年上半期、県内の特装車産業の売上高は160億400万元に達し、前年同期比25.79%増となった。

全国有数の特装車産業基地である梁山県は、特装車産業を中心にサプライチェーンの延伸・補強・高度化を継続的に進めている。産業団地の関連施設を計画的に整備するとともに、港湾や道路などのインフラを充実させている。

また、産業配置の最適化と市場開拓を一体的に推進し、展示会・コンベンションセンター、科学技術イノベーションセンター、検査・試験センター、工業デザインセンターなど、公共サービス拠点の整備を着実に進めている。さらに、国家レベルの特装車試験コースの建設も進行中で、2027年の供用開始を予定している。

「特装車産業はすでに県全体の重要な成長エンジンとなっており、製造、貿易、物流、外国貿易サービスに至る産業チェーン全体の質の高い発展をけん引しています」と、梁山県工業情報化局党組メンバーで特装車産業サービスセンター主任の賈春暉氏は語る。

梁山県では、行政による的確な政策支援と各種プラットフォームの整備が相乗効果を生み、産業チェーンの延伸・補強・高度化が「加速度」を増している。