JR九州、ローカル線存廃は「真剣に地元と議論」 住民は「乗る機会ない」けど「あった方がいい」

JR九州、ローカル線存廃は「真剣に地元と議論」 住民は「乗る機会ない」けど「あった方がいい」

  • 記者会見したJR九州の古宮洋二社長(写真は日本記者クラブ配信の動画から)

輸送密度131人、乗客の6~7割が通学する高校生

日田彦山線の被災区間では、沿線人口は1987年のJR発足から2割減少したのに対して、利用者は8割減。採算面でも厳しい状況が続いてきた。1キロメートルあたりの1日の利用人数を示す「輸送密度」(平均通過人員)は131人(16年)で、その6~7割が通学に利用する高校生だという。

そんな中での被災で、復旧費は70億円を超えると試算された。JR九州は17年11月に同社単独での鉄道復旧は困難だと判断。周辺自治体を交えた「復旧会議」が開かれ、20年7月にBRTで復旧することが決まった。鉄道時代よりも駅(停留所)の数が増えるほか、「鉄道時代よりも朝夕について本数を増やしていきたい」(古宮氏)としている。

22年7月に国交省の有識者会議がまとめた提言では、「1000人未満」の路線について、国が協議会を設置して沿線自治体や鉄道事業者と存廃を含めた議論を進めるように求めている。JR九州は輸送密度が2000人未満の区間を毎年公表している。21年度は、1000人未満が10路線13線区にのぼった。

  • 記者会見したJR九州の古宮洋二社長(写真は日本記者クラブ配信の動画から)

輸送密度131人、乗客の6~7割が通学する高校生

日田彦山線の被災区間では、沿線人口は1987年のJR発足から2割減少したのに対して、利用者は8割減。採算面でも厳しい状況が続いてきた。1キロメートルあたりの1日の利用人数を示す「輸送密度」(平均通過人員)は131人(16年)で、その6~7割が通学に利用する高校生だという。

そんな中での被災で、復旧費は70億円を超えると試算された。JR九州は17年11月に同社単独での鉄道復旧は困難だと判断。周辺自治体を交えた「復旧会議」が開かれ、20年7月にBRTで復旧することが決まった。鉄道時代よりも駅(停留所)の数が増えるほか、「鉄道時代よりも朝夕について本数を増やしていきたい」(古宮氏)としている。

22年7月に国交省の有識者会議がまとめた提言では、「1000人未満」の路線について、国が協議会を設置して沿線自治体や鉄道事業者と存廃を含めた議論を進めるように求めている。JR九州は輸送密度が2000人未満の区間を毎年公表している。21年度は、1000人未満が10路線13線区にのぼった。